世代交代したゲーム少年たち その3

今の時代のユーザーは、かつてのユーザーとは生活レベルでまったく異なる人生を歩んでいます。

かつてはテレビを中心に家族が集まっていました。テレビからあふれる映像に興奮し、涙し、時にはきわどい映像が流れ、気まずい雰囲気になったりと、テレビは、日本人にとって切り離すことができない中心的存在だったのです。

今や時代は変わり、ケータイから流れる情報に興奮し、涙し、時にはきわどい情報をみつけ、こっそりニンマリする。ケータイは、現代の日本人にとって切り離すことができない存在になったのです。もはやテレビは日本人にとって必需品であるが中心的存在ではないのです。

かつては引きこもろうにも、部屋には何にもなく、そんな条件で引きこもれるのはごく一部で、必然的に外へ向かっていたストレスが、今やケータイ一本で簡単に引きこもり続けることが可能になりました。一部ではガラパゴスケータイと揶揄されながらも、その機能性は絶大で、全てのストレスをケータイで吸収してくれます。

いつでもどこでも誰とでも繋がっている気になれるケータイ。そんなケータイ世代のイマドキの少年少女には、家でじっくり腰をすえて、リビングの真ん中に置かれているWiiを使って家族の中心になってゲームをするなどということは、おおよそ考えられないことでしょう。

超解像度の液晶テレビや、そのレベルで録画できるブルーレイなどは彼らには必要ありません。見たいものはYoutubeで気軽にさくっと中身を確認できたらいいのです。彼らにとって必要なのは『共感』と『つながり』です。

こんな世の中が良いのか悪いのかという議論はありますが、これからのゲーム機戦争も、彼ら(彼ら以降の世代も含め)のライフスタイルを正確に読まないと生き残ることはできないくらい、常識が大きく変わっていきます。

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