世代交代したゲーム少年たち その2

スーパーマリオブラザーズが発売したのが1985年、翌年にドラゴンクエストが発売され、ファミコンは一気に国民機として世の中に広まりました。

そのころにファミコン少年だった彼らは、中学、高校とゲームの進化に合わせて成長し、社会人ルーキー時代は、ある程度自分のために使えるお金と時間をゲームに傾けることが可能な時期でもありました。

が、以前の記事でも書きましたが、そんなかつてのファミコン世代は今や30代を向かえ、結婚し、会社では中堅として期待され、自分のためだけに与えられた自由は、もはや無いのです。

このことが何を表すのか、ゲームプレイヤーはPS2を最後に世代交代が行われたといえます。ファミコン~PS2までを第一ゲーム世代、そしてWii~を第二ゲーム世代と分けることができます。そして、いつまでも現役を続けるアスリートのように、第一ゲーム世代の中にもゲームを愛し続ける人たちは健在しますが大半は舞台から降りたのです。そして残った第一世代も、その絶対数は大幅に減少しています。

まったく新しい時代に生まれ育ったニュージェネレーションは、当然それまでのゲームの理屈や作法といったものは通じません。そう、僕らが「王、長嶋」といわれてもピンと来ないように、ピンクレディーや山口百恵といわれても興奮しないように、彼らはそれまでの常識はインプットされていないのでした。

かつての第一ゲーム世代の生き残りは正統進化したゲーム機を求め、新しく台頭した第二ゲーム世代はまったく異なる思考でゲーム機と向き合う。お互い混ざるところもあれば、反発しあうところもある。ゲームメーカーにとって正念場が今なのです。

今のゲーム世代はこのように異なるユーザー層で構成されています。この世代で勝ちハードをつくるのは難しいです。あえて言うならば、彼らのライフスタイルに合わせることに成功したメーカーのハードが勝つでしょう。(次回に続く)

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