NINTENDO 3DS その2

前回の続きです。

現在、任天堂の「ゲーム人口の拡大」という理念によって確かにゲーム人口は増えています。結果、今までゲームに興味がなかったユーザー層が興味を持ってくれました。けど彼らはゲームに興味を持ったのではなく、彼らが興味のあるものがゲームになったのです。

拡大して増えた層のユーザーは、それまで「ゲーム」と呼ばれていたものには依然として興味がないのです。それは任天堂Wiiでゲームが売れないことが如実に伝えているでしょう。

そして多数のゲームメーカーはコアゲーマーに訴求できるゲーム作りのノウハウは持っていても、新しい任天堂の理念を形にしたWiiでのゲーム作りのノウハウは持っていないのです。結果、任天堂ハードで従来型ゲームを開発し利益を出せないでいるのです。

けど、先にも書きましたが新規ユーザーは従来型ゲームに興味を持てないだけです。興味を持てない理由は「見た目の複雑さ」からくる食わず嫌いです。最初の先入観で、後のすべてを決め込んでいるのです。そんなユーザーに対してメーカーはとりあえず触って欲しいのです。補助輪つきから補助輪なしの自転車に乗り換えるように。そしてそれができるハードとして「NINTENDO 3DS」は魅力的に映っているはずです。

3DSは現在、世界で最も成功している携帯ゲーム専用機「NINTENDO DS」の後継機としてある程度の普及率は見込めるし、カジュアルゲーマーもある程度の「ゲーム免疫力」を持ちつつあります。彼らの次のステップとして「3Dゲーム」というのはある種必然の流れで、この流れをスムースに行うことができるようにNINTENDO 3DSは設計されています。

それまで購買チャンスを失っていた埋もれた名作が息を吹き返すチャンスとして、NINTENDO 3DSはサードパーティもさることながら、任天堂自身も期待していると思います。

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